私は手芸が大好きだ。


独身の時は和裁を習っていたので、浴衣や襦袢など一通りは手縫いできるはず・・・。なのだが、人間忘れる機能を持ち合わせているので、最近は縫え!といわれてもきっと無理だろうと思う。


そんな私も子を産み、母になってみると色々と手作りしないといけないものが多く、ミシンのお世話になることが増えた。


母歴が最初のころは赤ちゃん用のスタイやTシャツ、ぬいぐるみ用のおんぶ紐など布地も少なくて短時間で出来上がる小物ばかり作っていた。


ところが、子どもが幼稚園へ入園する頃になると、割と高度なものを要求されるようになってしまった。


レッスンバック、上靴入れ、体操服入れ、お弁当入れ、コップ入れ、ランチマット×2、お布団収納袋、ハーモニカ入れ、はさみケース。


その他、ゼッケンを縫う作業だったり、スモックにアップリケを付ける作業だったり、制服のすそ上げだったりと細かな作業から大物製作まで幼稚園母は色々と要求されるのだ。


ただ作るだけなら苦労も少ないのだが、入園前の3,4歳になると一人前に好みというものが子どもにも出てきて色々とリクエストをしてくる。


はじめての幼稚園、はじめての母子分離。わが子が寂しくないよう、少しでも楽しく通えるよう母としてはできる限り希望をかなえてやりたいとみんな思う。


自家製バッグ ちなみに、男の子のママに聞くと難しいリクエストはないらしく、布地はキルティングの青で車やロボット柄、ワッペンは戦隊シリーズや飛行機等をつけておけばご機嫌だと言う。


しかし、女の子ママに聞くと、布地はプリキュア柄は毎年キャラが変わるので却下、アンパンマンは年少の時に大抵ブームが去るので、作り直さないといけないから却下と親の都合も含め、みんな布地選びはなかなか難航したようだ。


無難なのはキティちゃんや、ミッフィーちゃん、ジュエルペットやたまごっち、スージーズー、ディズニー等だが、登録商標なるもののおかげでこれらはかなり高い。


それにプラスして、レースやボタンなどの飾りも良い金額なので、気をつけて買い物をしないと「私でもこんな高いカバン持たないよ!」というような金額になってしまうのである。


そんなこんなで財布と時間とにらめっこしながら必死に作ったレッスンバック、長女は3日目で水たまりに落とした。


ところが、上には上がいて、長女の友達は入園式当日にレッスンバックを電車かレストランに忘れたそうで、たった一日で母の思いがこもったバックを、上靴、体操服、帽子、スモックとともに失ったそうです。


次の日から使うものを一瞬にして失ったママ友。もしかしたら親切な人が届けてくれるかもしれない。明日には出てくるかもしれない。そんな期待を抱きつつ1週間過ごしたそうだ。


最終的に先生の「お母様、もう諦めましょうか(笑)」の一言で、再び手芸専門店に行き、気力、体力ともに失った彼女はレッスンバックをオーダーで作ってもらったそうだ。


世の幼稚園児が乱暴に持っているバックの一つ一つに母の大きな愛情が入っているんだなぁと、最近はバック一つに妙に感動してしまう。