先日、神奈川県にある金沢動物園に行ってきました。
この動物園、先日行った都内の井の頭動物公園(そんなに動物園好きというわけではないのですが(笑))
とはちょっと違い、その動物のいた元の環境(例えば岩山だったら岩山、草原だったら草原)に
なるべく近い状態で展示を行なっていました。


ひとつひとつの動物のスペースも広く、その日がとても暑かったこともあり、
奥の日陰にいる動物はなかなか見つけられないこともあるほど。


kanazawazoo

動物園に行くと、以前に読んだ川端裕人さんの「動物園にできること」という本を思い出します。


動物園を語る際には、狭い檻の中で動物を飼うことに対する批判がつきものです。
イルカのショーなども、動物虐待だとする意見も根強くあります。


川端さんが、動物達が本来生息していた場所から強制的に日本へ連れてきて、
莫大な手間とコストを掛けながら、動物園を運営する必要があるのか?
といった純粋な疑問の答えを探るため、動物園先進国と言われるアメリカの様々な動物園の実態を調査することで、
動物園の意義や日本の動物園のあり方を模索したのがこの本です。


アメリカではいち早く、檻の中に入れて動物を展示していた
初期の動物園の形から、「生態型展示」と呼ばれる、
動物の生息環境をできるだけ忠実に再現する展示方法がとられるようになりました。


動物の生態を見せる展示方法にすることで、
その動物の生きてきた環境や現状を学ぶ「環境教育」という概念も生まれました。


この本では、明確な答えは出されておらず、
動物園に関わる全ての人がこうした疑問を常に抱きながら、
より良い方法を探っている、といった印象を受けます。


そうした考えは日本にも入ってきており、
金沢動物園はそうした環境教育という点において、
とても発達した動物園のように感じます。


その動物が元々どういう環境で育つ動物で、
どんな特徴があるのか。
日本ではもともと動物園でしか見られない生きものが多いのですが、
それらの中にも絶滅が危惧されている動物はたくさんいて、
そういったことを学ぶ場としての機能もあります。


いろいろ考えてしまう動物園事情でした。